Sunny Record

アニメラブライブ!の、私見会場です。

アニメラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第5話「今しかできないことを」感想 〜Klondike Cooler〜

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Hallo, Mein Schatz.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちはおはようございますこんばんは初めまして毎度どうも、Sunny Roadと申します。以後お見知り置きを。

 

 

 

 

さてさて、今回もアニメラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会第5話の感想などをこちゃこちゃ書いていこうと思います。今週はエマ・ヴェルデちゃんのスポット回ですね。

 

 

 

 

いつもの書きまーす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本ブログ記事は、私Sunny Roadがアニメラブライブ!を独自の私見と偏見を濃密に濃縮して長文でしたためただけの冗長駄文記事です。その点を十分考慮しご覧くださいませ。本記事の一字一句に自分は一切の説得力と責任を持ちません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今週もアニメ本編をなぞりながらツッコミや解説を入れていこうかな・・・と思ったのですが、前回同様今回も何も言う事なしの神回だったために言及することが少ないんですよね。

なので、今回は実験的な意味も込めて、今回の主役であるお二人にスポットを当てながらのんべんだらりと論考を進めていく形式取ってみたいと思います。決して書く時間がなかなか取れなかったから簡単に済ませるわけじゃないよ。・・・それも半分あるっちゃあるけど。

まぁどうせいつもとっ散らかってまとまらない記事になってるので、何つーか・・・今回くらいは開き直っちゃえ!的な、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、ちょっと待った。最初にツッコむところだけツッコミ済ませといていい?ごめんね段取り悪くて。これだけは書いておきたいので、ちゃちゃっと。

 

 

 

 

 

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うわキッツ・・・(ドン引き)

 

 

「もぉ〜(むくれ面)(ポカポカ)」

 

 

 

おぞましいわ。えっ、今日日こんなカップみたいなおっさんが知識・経験皆無で想像しただけみたいなくっさいやり取りある?

 

いや断言してもいい、このシーン侑ちゃん役の矢野さんも歩夢ちゃん役の大西さんも絶対「うっわキッツ・・・」って思ったでしょ。

 

ちょっと待ってください、別に自分は侑ちゃんや歩夢ちゃん叩いてるわけじゃないですよ。「アピールポイントってどこだろう?」という

歩夢ちゃんの問いに侑ちゃんはたった一言、「かわいい」のたった一言も用意せず褒めてるのかどうか分からない小動物みたいな形容をしたから何だか微妙な気持ちになった、そこまではいいんですよ。彼女たちが普段から上っ面の褒め合いや馴れ合いをよしとするような関係ではないのは今までのアニメラブライブ!にありそうで無かった関係で良いと思います。

 

まぁそれについては恐らくまた必ず一悶着あると思うのでその時改めて書きたいと思いますが、とりあえず、もう、この・・・(ポカポカポカポカ)がああもう・・・ゾワゾワゾワッ‼︎としちゃいました。古い。古典的なバカップル。やり取りがおっさん。90年代のトレンディドラマでもやんねーぞ。

今時のリアル女子高生の延長、として第1話では彼女ら二人を描いてたじゃないですか。放課後に寄り道して買い食いして、ベンチで自撮りして、適当にショッピングモールで買い物して。自分は何を隠そう17歳の女子高生なので最近の女子高生事情には詳しいんですよ。

なのにこのやり取りだけ異常にホコリ臭いのを感じてしまって戦慄しましたね。まぁ否定はしませんし違和感ってほどじゃないですけど・・・マジで今時こんなのやる人いるのか!!!???ってガクブルしちゃいました((((;゚Д゚)))))))

 

侑ちゃん今回何でジャケットに袖通してないの?もしかしてそれがカッコいいファッションだと思ってる厨二系女子?それとも何だ・・・シモン巽幸太郎に影響でもされたの?

何かこの回や先の展開への暗喩か伏線になってるのかも疑いましたがマジのマジで全然関連性が思いつかないので純粋な謎ですね。そういう余計なことしてると作画スタッフに無駄なダメージ入るんだぞ。

 

 

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今回、スクールアイドル同好会全体のアクションとしてはPV撮影が主題でしたね。そして同時に、アニメ作中のライブシーンの異世界や特設ステージは実際に撮影されたものほぼ表向きに明言されましたはえー・・・(感心)

あまりメタ的な要素は触れない方向で・・・という暗黙の了解があった今までのアニメラブライブ!のライブシーンにおいて、実際のステージではないイメージの舞台の映像を実は撮影されていて動画で投稿するというのは何というか良い開き直りですねぇ。プロレベルのカメラワークと演出をどうやって学生らで実現したんだみたいなツッコミを出演者側から開き直って丸ごとねじ伏せるやり方、嫌いじゃないですよ。

というか実際に投稿されてた非現実的シーはせつ菜ちゃんのPVだけで、歩夢ちゃんやかすみちゃんは普通の自己紹介動画でしたもんね。せつ菜ちゃんは現時点で各所からかなり期待されてるスクールアイドルとして名を馳せていましたから炎が吹き上げるステージで踊っても何ら不自然ではないですし、編集は技術要員の璃奈ちゃんというのもあってイメージ加工や演出を加えた・・・と考えてもおかしくはないですよね。

再生回数という割と非情な数値指標が今作も出てくるわけですが、スクールアイドルの総数やレベルが飽和しているという事情がAqoursの時系列から地続きになってる場合、約2100回という再生回数は正直微妙な反応になっちゃいましたね。よ、喜んで・・・ええんか?リアルではYouTubeなどの動画サイトがブイブイ言わせててその辺の数値にも馴染み深いからこそ、そこは敢えてぼやかしてもいいとこなのに・・・とは思います。ま、これも後の展開の布石であるなら・・・口は噤んでおきましょう。

 

かすみちゃんが主導となって動画チェックをしてるのも良いですよね。何より一番に、全世界に自分をアピールしたい人物が先頭となって他方面に向けて活動していくのは部長としてもしっかり活躍できてます。かわいい。

 

 

「スクールアイドルにハマっちゃって!だからみんなを応援したくて‼︎」

「えっ・・・?」

 

っていう侑ちゃん歩夢ちゃんのやりとりがありましたがこれは確かに侑ちゃんの言ってることがすり替わってて話が違うぜてめえこらとは思います。別に百合脳ではなく。そう捉えてもいいけど、恋愛脳というか、陳腐になるからね。

侑ちゃんかすみちゃん回の2話で、「歩夢を応援したくて」と確かに言ってるわけですよね。専属マネージャーかどうかは返事を保留というか自分でも分かってないような返答でしたが、歩夢ちゃんからしてみればその後どれだけメンバーが加入しても侑ちゃんは迎合と協力こそすれ本命は自分だと思うじゃないですか。別に百合的意味じゃなく。

歩夢ちゃん侑ちゃんに対して独占欲があるのかどうかはともかく、「いつだって歩夢の傍にいるよ」と1話で言ってくれた大切な友人が、発言を伴うにつれて少しずつ二人だけに流れる時間と距離が遠ざかっているのに気付き始めているのは・・・これは近い将来、もう一悶着ありそうですねぇ。それについてはまたその時。

 

 

 

 

前置きはここまで。

 

 

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さてさて、改めまして今回はエマ・ヴェルデちゃん回です。エマちゃんといえばファンの方はご存知、スイスから来た雄大大自然育ち、何もかもが大らかで包容力と朗らかな笑顔がチャームポイントの3年生という、今流行りのバブみの権化みたいな女の子ですが・・・今回の回の何が神回って、エマちゃんの外面的特徴を100%押し出すだけの30分ではなく、内面にちょっぴり隠された、残したままの幼げな感情を友人と分け与えるのがこれまた構成として素晴らしいんですよ。前半に大人気エマちゃんのスクールアイドルとしての可愛らしさ、後半は大切な友人とのお互いを愛ざす為の優しい対話を中心に描く、アニメラブライブ!で培った王道でありながら幼女向けアニメにも通じた全く新しい虹ヶ咲としての新境地をしっかり切り拓いている友情回だと感じました。

 

 

 

 

 

ではでは、前述のように切り取って書いていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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自分のエマちゃんに対してのイメージはずっとこんな感じでした。初見の方はご存知ないと思いますが、彼女は元々スクフェス、要はラブライブ!のアプリゲームの転入生枠、所謂モブキャラの一人扱いだったわけですね。そ彼方ちゃんしずくちゃんも同様の枠です。

それが何ということかプロジェクト虹ヶ咲が水面下で始まり、そのメンバーの転入生として抜擢され、声が付き、デザインも少しずつ洗練され、アニメで遂に動いて登場し命を吹き込まれた・・・と思うと本当にすごいシンデレラストーリーだと、感慨深くなりますね。他の二人も同様です。

 

 

 

 

 

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(スイスって熊いるんだろうか・・・やっぱり大自然育ちで「熊は人を食べる(くらいどう猛な生き物)」と刷り込まれてるんだろうか(考えすぎ)」

 

エマちゃんが来日したのは、既に彼女に明確な目標があったからです。スクールアイドルになって、人の心をポカポカに出来るような存在になること。これは自分の過去の実体験に基づく憧れだとも本編で繙いていました。

 

では、心をポカポカにするスクールアイドルって何なんでしょう。せつ菜ちゃんや愛ちゃんの時もそうでしたが、自分や他人の感情にスクールアイドルへの行動原理がある女の子はその具体性の無さに必ず壁にぶち当たるのは自明の理です。で、しずくちゃんの提案もあり服飾同好会の助けを借りて色々な衣装を着せ替えしてみたりして、当の本人も割と乗り気ではあったのですが、そんな小道具で解決できるような感情ではないんですよね。イメージには合っていたとしても、本質に適っていない。

 

しかし彼女は「心をポカポカにする」と連呼はするものの、実際にどう言語化・実現化するかは掴めていません。そんな時、彼女の心をチクリと刺すような、無理して冷たく顔をしかめているような友人の本心をひょんなことから垣間見てしまいます。彼女の周りに穏やかに流れていた大自然のような時間は自分の意思でそのスピードを速めていきます。それは衣装ではなく、彼女のありのままの感情を写し出す制服です。スクールアイドルならでは、原点ともいえるその制服は、まだあまり身体に馴染んでいないにもかかわらず、学生寮に駆けて戻っていく自分に妙に合っていました。その服で、その時の服でしか作り上げられない時間を、分かち合いたい。彼女の訪問に目を丸くする友人の驚きもよそに、エマ・ヴェルデはアンストッパブル・タイムズを強情に迫ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

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今までのアニメラブライブ!とは違い、自分はそもそも果林さんについてあまり事前情報を仕込んでいません。全く仕込んでいないわけではないですが、彼女が歌う曲を聴いて、雑誌等で彼女のおおよその人となりを見知っているくらいでした。スクスタのストーリーは途中までしか読み進めていませんし、それも一人一人の動向をきっちり掴めているかと言われれば、正直な話割と忘れてしまってます。情けない。

 

けどこれが不思議な話なのですが、果林さんが飽くなきチャレンジ精神と向上心を燃やす落ち着いていながら我欲の主張が激しい負けず嫌いの表向きの性格の裏で、実は求められる自分を常に演じて保っていなければならない寂しさや不安が付きまとっている少しあどけない一面があることを、「Wish」の歌が世に出る前から自分は何となく予想してました。またまたぁ、って思うかもですけどマジなんですよ。自分でも驚いたくらい。長い時間アニメラブライブ!に浸ってるからですかね。だからあの曲が歌われた時、実は「読みが当たった!」とばかりにちょっぴりガッツポーズしたりしてました。

 

 

 

 

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衣装であったりポージングであったり、スタイルであったり。自分を最高級に着飾ることを我流としてきた果林さんにとって、自意識というものはセルフプロデュースそのものです。なので彼女が同好会加入後にあんなにも自信満々なのは、同好会の活動方針が彼女の得意分野にピッタリ一致しているからなのでしょう。

 

自分は何者なんだろう。どういう人物でいなければならないんだろう。誰しもそんな自意識への不安に一度は悩んだことがあると思います。それは凡人だって有名人だって変わりません。スパイダーマンのピーター・パーカーだって悩んでます。何なら自分は日課みたいに気にしています。

なのでその「自分ルート」を決め打ちで、自分はこうだからこう振る舞って生きたいと早々に自分の人生の配役に決定を下している人は、俺からしてみればすっごく羨ましいです。決定力と実行力を兼ね備えた人には、良い意味でのこだわりが垣間見えて素晴らしいと思います。

ただそれを求められているからこういう人物でなければいけないという話だった場合、その人にはどこか物寂しい背中を感じてしまう。その人の体の周りに、とても重くてサイズが小さい、タイトな衣装ががんじがらめになってるイメージがあります。動けないわけではないけど、動くたびに体が軋みをあげるような。

しかし例えばそれすらも生きがいとしている人は、いつのまにか衣装に身を任せて圧迫された感情さえもひた隠すことに慣れてしまう。そういう抑圧された環境の下で生きてた人、よく知ってますよ。何てったって自分の姉ですからね。

 

果林さん「朝香果林はそういうキャラじゃない」と言いました。自分は生来、本気で好きになった人たちを「キャラ」とか「設定」で捉えるのは苦手です。だってそんなのあまりに無機質で、寂しいじゃないですか。自分はこういうキャラだから、こういう設定になってるからなんて、現実で言ってみてくださいよ。もれなく「あんたロボットなの?」なんて顔をしかめられますよ。要はそういうことです。人はそう簡単に一筋縄でいてくれません。自分で自分をこだわるのは勝手でも、自分の素性を無かったことにすることは出来ないんです。異世界転生の作品でさえ、そこは必ず無視されるように。自分のアイデンティティは、どうしても可愛く、譲れないもの。周りに受け入れてもらいたい女の子や、周りに発信したい女の子がほんの近くにいるのが何よりの証拠です。

果林さんはスクールアイドルを断る理由としてまず最初に「ああいう騒がしいのは苦手なの」と言いました。実際これは耳障りの良い言い訳・・・というわけではなく、半分事実なのでしょう。元々物静かでパーソナルスペースが狭く、周りと群れるのをあまり好かない人はいるでしょう。しかし彼女はその生来の性格を拠り所にしてしまったんじゃないかと思います。丁度良く「朝香果林は大人びていてクール、落ち着いている」という印象が当てはまってしまったことが、自分で自分に味を占めてしまった。要は・・・自分で自分にピッタリの色で塗り固めてしまったわけです。

 

 

 

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けど、元の色を無かったことにはできない。今一番やりたいことは、本当に焦がれていた色は、誰かと交じり合ってしか作れない色だから。それを掬い取ってくれる人を、分かってくれる人を、分かち合ってくれる人を、みんな無意識に探しているのかもしれません。

だから人は友達を作るし、恋愛をするし、手紙で遠く離れた人に想いを伝えるし、外に出て人と知り合うんです。果林さんも同様です。何とも彼女には似合わない子どもじみたきっかけで彼女の本心は大切な友人に覗き見されてしまいます。 仮面の下の、子どもっぽい表情をね。

本当はみんなとワイワイ、スクールアイドルをやってみたい。そして何より、親友と一緒の時間を過ごしたい。百合的な文脈じゃなくてね。あまりにも単純で、あまりにもあどけない。だけど自分自身に巻き付けた衣装の色もまた大切だから、優しく手を差し伸べる彼女の手を、必要以上に振り払わなければならない。

 

 

 



 

 

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エマちゃんは、最終的に「みんなと一緒にスクールアイドルをやろう」と言ったわけではありません。「やりたいと思った時から、もう始まってるよ」という言葉が今回のMVPだった真相は、エマちゃんは最初から果林さんのことを「クールで大人ぶっている人」となんて思ってないからです。だから今回の5話の冒頭は、まず右も左も分からないスイスから来た留学生が同級生に出会う、そんな何の変哲もないシーンから始まるのです。これまたこの構成の巧さが際立つのもニクいですが、しかしこの出会いが特別な出逢いではないというのが、彼女らが違う立場同士の友人ではないことの証左になります。

たとえ誰がどんなことを言おうとも、「どんな果林ちゃんでも、笑顔でいられればそれが一番だよ」と本心をぶつける彼女の真意は、包容力だけではありません。あなたをもっと知りたい。それだけです。その結果が「クールで大人ぶった」人物だったとしても、それでいいんです。「きっと大丈夫」と言ってくれる人がいるならね。心のどこかで自分を否定していて、それに甘んじるから孤立して、陰で悲しい顔が浮かぶ。

エマちゃんが強引になったのは、その心の跳ねっ返りが自分の好きなスクールアイドルだったからです。心配そうにしていた侑ちゃん歩夢ちゃんには何も告げず走って行ってしまい、彼女のもとに一目散に向かいます。エマちゃんが彼女を見る目は、あの日からずっと変わりません。困っている時に声をかけて助けてくれた友人。その目だけです。ということはつまりエマちゃん自身もああ見えて、心のどこかで他者を求めたい、友達を頼りたい気持ちがあるんです。人間なんてそんなものですよ。果林さんだけが特別なんてわけないんです。エマちゃんだっていっぱしの10代の女の子ですから、心細い時は友人の寮室にだって訪ねますよ。特別な意味とかじゃなくてね。

 

 

 

 

 

 

 

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どこまでも同じ目線で、どこまでも自由に。大自然で育ってきたエマちゃんは自分を特別な存在に置いてやまない人を、彼女は同じ目線のステージに招き入れます。そこにはオーディエンスは一人だけです。何ならステージと観客席の区別さえありません。やりたいことを発露し、叶えたいことを表現する者だけが観れる、自分の本当の居場所ともいえる雄大で広大で壮大で、だけどどこかちっぽけなステージ、それはーーー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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エマちゃんのソロ曲は「La Bella Patria」。

彼女の生まれ故郷、スイスの公用語であるイタリア語で「美しい故郷」と言う意味です。カントリーロードみたいですね。

彼女の表現する世界はこれまでのメンバー回と比べると一見スクールアイドルとはかけ離れているように見えますけど、これは彼女のふるさとである国の風景というよりは彼女の心象風景という方が近いのではと思います。果林さんの為に贈る歌がスイスの風景に基づいてるかどうかは問題ではなく、心の美しさをどれだけ表現できるかが、果林さんの臆病さと隠していた本心を柔らかく解かし、ほぐし、包み込むわけですね。

いやぁ楽曲も素晴らしい。エマちゃんがアップテンポな曲を歌うのは割と珍しい反面、曲の端々にキチンと伝統的な北欧を思わせるサウンドを残してて高原の香りをたっぷり感じます。前回の愛ちゃん回とは打って変わって、ものすごくスケールがデカいイメージなのも彼女らしいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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エマちゃんは、果林さんにまず「一緒の時間」の方を叶えてあげたというのが自分は素晴らしいなと。いきなり本心をぶつけ合うと、やはり反発心から余計に引っ込んでしまうものですからね、心ってものは。ツンデレですよ。

 

エマちゃん果林さんのことをどう思っているか、逆に果林さんエマちゃんのことをどう思っているのか、実はこの回ではほぼ全く明らかになっていません。それをわざわざ言葉にすると、余計にこじれるのを彼女ら二人お互いに何となく気付いているのかもしれませんね。

ですが少なくとも、エマ・ヴェルデが諦めない女の子であることを果林さんは知っています。「スクールアイドルをやりたい」という強い意思で転入してきたのに、色々といざこざがあり同好会は一度廃部、境遇としてはかなり不憫であることは、傍にいる人が一番良く分かっているはずなんです。だからこそ多少ムキになって実行役として暗躍したんですからね。

彼女が何故諦めてなかったのかは、エマちゃん場所や時間や体裁を気にしてスクールアイドルをやる女の子ではなかったからです。あまりに純粋であまりに無防備で、だけどだからこそ、あらゆるものに囚われない。やりたいと心で願っている間には、始まりも終わりも無いのが彼女にとってのスクールアイドルです。高校の数年間みたいな時間的制約なんて、スイスのウン千年と続く大自然に比べれば塵に同じ。

じゃあ彼女にとっての「今しかできないこと」・・・は、もうお分かりですよね。

 

ここまでくると、この二人の回は実は、侑ちゃん歩夢ちゃんの1話の構図にも少し似通った部分があるのでは、とも思いました。片方の心の中の葛藤と、もう片方の純然たる願いとの調和。引出されるステージ。スクールアイドルの原点であり頂点、「僕らはいまのなかで」の歌詞が脳裏で何度も反芻されてしまうような、言う事なしの素晴らしい回でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★まとめ★

 

 

 

 

 

 

 

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や、やった・・・!1万字以内に収めたぞ・・・‼︎

 

自分の書きたいことが纏まってるかと言われると・・・今回の書き方は不慣れで微妙なところですが、エマちゃんのどこまでも純然としたスクールアイドルへの願い、大切な友人への心の寄り添い方と、果林さんの求められる自分に対してのこだわり、誰にでもある本心への葛藤と親友への優しい願いをものの見事に調和させ、

これでもかってくらい凝縮した本当に30分かどうか未だに疑わしい濃密な絆の強さ、友情回でございました。純粋な感情は、どうしたってその人の強みになる。それを感じざるを得ませんでしたね。

いやあもうこれは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総評は文句なしの100点です。

 

 

 

 

 

実は友情話という意味では、未熟Dreamerであったり転校生をつかまえろ!だったりやりたいことはだったり、似通った部分の多い話ではあるんです。だけどやはり虹ヶ咲という自分の表現したいスクールアイドル像が近似でも同一でない、唯一無二のスケールとして描かれているのはもうこれ誰も文句つけようがないでしょ。

 

 

まぁ強いて言うならもっと味濃いめでもよかったのにとも思いますけどね。せつ菜ちゃんの心の葛藤も一話完結でしたし、虹ヶ咲のアニメはどうも心の内面を引き出す様式がかなりマイルドに置かれていると思います。

もっと何話もかけて本心をひた隠して問題を何話もズルズル引きずって、ようやく見えてきた、隅っこに残った心の砂金がお宝探しのようにキラリと輝く・・・みたいなお話作りのアニメで多少慣れてきた自分としては、本心と本心をぶつけ合い、衝突した際に出る火花さえも美しい・・・と耽美に浸る醍醐味が物足りなかった節は正直ありました・・・が、やはりそこはそれ、虹ヶ咲アニメが求めるメインターゲットはそれを本意としないんでしょう。年寄りがぶつくさ言ってんぞと思って忘れてください。何より、それは同好会のコンセプトに適ってませんし、ね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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次回はおおっと、この感情と感情が交錯する回の次に彼女のお当番回きたか・・・‼︎

既にこのお話の流れの鮮やかさで70点くらいあげたいところですが、初見さんも納得するくらいの璃奈ちゃんボード「ニッコリン」と輝くストーリーなのか・・・期待。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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たった一人の為に輝くスクールアイドルがいたって、いいじゃないか。ご飯もパンもTKGも、全部受け入れられる心の広さは、

青い地球が育んだ、誰しもが心に持った「ポカポカ」の同胞だよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いとふゆ

 

        (10250文字)

                            (ちょっと超えちゃった)

 

 

 

                           written by  Sunny Road

 

 

 

前回、第4話の感想記事はこちら↓

 

https://elysia-sunny.hatenablog.com/entry/2020/10/31/120426