Sunny Record

アニメラブライブ!の、私見会場です。

アニメラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 第1話「はじまりのトキメキ」感想〜彼我に契りを仰ぎ見て。〜

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とっておきは、半分こ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんにちはおはようございますこんばんは初めまして毎度どうも、Sunny Roadと申します。以後お見知り置きを。

 

・・・今までお前何やってたんだよ、という質問・文句・ブーイングは全部石にして投げてもらって結構です。以前のブログSunny Recordをご存知の方やTwitterで私Sunny Roadをご存知の方は、その節は本当にお見苦しいところを日夜お見せしてしまい、本当に申し訳ありません。謝りついでにご報告しておきますが、以前のブログは故あって削除させて頂きました。

 

自分の駄文に心打たれた方など到底いらっしゃるとは思ってませんが、何卒ご容赦願います。やるやる詐欺の自分のこと、追い込まれないとやらないタチを至る所で痛感できる通りこのブログも本当に長くは保たないと思います。

ただ何でしょう、「これが最後の精一杯」と思って日々を生きていることだけは伝えさせて頂くべく、こうしてまたアニメラブライブ!の感想を書き連ねる気を起こしました。

 

 

そして初めましての方は初めまして。Sunny Road申します。深夜アニメとアニメラブライブ!が大好きです。本当にそれだけで辛うじて生きてる存在です。過去に3回程ブログを立ち上げた事がありますが、どれも色々な事情で閉鎖・削除してしまっています。自分の人となりを知るにはそれだけで充分過ぎる事実だと思いますし、リアルで知り合った方程意外に思われがちですが一人の時の精神状態が割と結構不安定です。

まぁ専ら自分と自分が属している(と思われる)コミニュティの色々な差異に悩んでることが多いのですが、その一方で自分や身の周りの変化が嫌いな、肥大化した自尊心と自信を持つことに慎重な面もある、自己分析が大好きな日課「すーぐ悲劇ぶる真面目陰キャと捉えて頂ければ最適かと。

よろしくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いやいや自分の話はもう充分でしょ。アニメラブライブ!の感想書けよと。

というわけで、2020年10月3日よりスタートしましたアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲スクールアイドル同好会」の感想を毎話、書いていこうと思います。

ちなみにですが自分の感想は概ね他の人気のラブライブ!ファンの仰った方と同一だったり受け売りだったりします。また、冗長で分かりづらく、クソ真面目で核心を捉えない駄文であると共に、

 

 

 

自分の感想は時に偏っているやもしれぬラブライブ!観に基づく「あくまで個人の見解」であることを十分ご留意の上、お読みください。私Sunny Roadは当ブログの駄文全てにおいて一切の説得力と責任を放棄します。

 

 

忠告したからね。ご意見・文句は大歓迎ですが、自分のご機嫌は自分で取ってくださいって意味ですよ。お願いします。それじゃスタート。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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始まりは本アニメのメインキャラクター、高咲 侑ちゃんの独白と共に紐解かれる、舞台である虹ヶ咲学園の放課後ブラブラ(ラブラブ)から始まります。本作初の「アニメラブライブ!の主人公」である彼女の存在と見え始めた人物像については後述しますが、まず初めに感じた一言。

 

 

 

伊藤かな恵やん・・・‼︎」

 

 

声が伊藤かな恵さんにかなり似てるんですよね、侑ちゃん。落ち着いてる低音の割に興奮した時の跳ねた声音が可愛らしいあってか演技の方もエルシィを、否この場合佐天さんと言えば伝わりやすいかな、めちゃくちゃ彷彿とさせましたよね。

自分もそれなりに深夜アニメを見続けてる(割に声優さん関連は一歩引いて見ている)者ではありますが、新人声優の矢野さんには是非とも阪神2軍を率いて頑張ってもらいたいですね。誰が名キャッチャーやねん。

恐らくは多くのアニメラブライブ!ファンが心待ちにしていたであろう「あなた」の声ではありますが、自分としては聴き馴染みのある声に似てるし演技もそこそこ上手いし大満足です。

いやほらアニメラブライブ!の声優って正直演技とか歌唱力に悪い意味で一家言ある部分、あるじゃないですか。元々が声優経験無しの方とか色々いらっしゃいますからね。

物語を進めていく主人公役がガタガタ演技だとそのまま十何話と完走していく上でぶっちゃけ「アニメラブライブ!ファン」としてだけでなく「深夜アニメ視聴者」としてもかなり、こう、ウッてなること請け合いですから。自分がとてもこんな偉そうなこと言えた立場じゃないけど。

 

 

 

 

 

 

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学校帰りに食べ歩き、仲の良い幼馴染み、上原 歩夢ちゃんと食べさせ合い。平凡で何の変哲も無い、日々を「刹那」的に過ごす普通の女子高生2人組。ここで多くのアニメラブライブ!ファンは既にこの日常パートそのものが特異であることに気付いていますね。

今までのアニメラブライブ!高坂 穂乃果ちゃんにしろ高海 千歌ちゃんにしろ、第1話に劇的なミュージカル演出や「出会い」をのっけからババーン!と持ってくるんですよね。その芝居っ気ある話し方や動き、春の新生活、新学期・・・劇的な展開は「ラブライブ!様式美」として多く認知されていますが、今回のアニメニジガクにはそれがありません。

 

春かどうかは分からない、晴れた日の、ある日の放課後。導入としては日常系美少女アニメのそれなんですよね。まぁコッペパンがイマドキ流行りの女子高生スイーツとして認識されてるのがかなり謎だけど。ここでタピオカミルクティーを飲んでても中途半端に流行遅れで狙いすぎ感はあるし、まぁコッペパンに縁もゆかりもあるキャラが既に1話で良いダシ出し始めてたから初見の方はお楽しみに。

あぁ、そういえば今作も「アニメ第1話でメンバー全員が出演している」縛りもコンプリートですね。アニメμ’s1期の頃からのジンクスですね。7年の時を経てもしっかり守られてるのは良いことだ。もう一つのジンクス「作画ブレが無い」は惜しくも皆勤賞ならずですが、勢い任せの印象が強いこのアニメラブライブ!シリーズも随分歴史を刻んだものですね。

 

 

そんなどことなくだらけた日常を食い破るようにけたたましく聞こえる、女子高生の歓声。非日常に飢えた2人の好奇心は、(ダイバーシティ東京)階段ステージに足を向けます。

・・・いやいやちょい待てい。急にあんな黄色い声聞こえたら普通何か事件性感じない?

えっ驚かない?キャー!って聞こえたら何かあったんかな、誰か女子高生が暴漢に襲われたんじゃ・・・?とか想像して胸騒ぎしない?そう思うのワイだけ?まぁええか・・・平和ボケもほどほどにやで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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彼女らが階段ステージで目にしたのは、スクールアイドル同好会メンバー、優木せつ菜ちゃんのライブ。の、より正確に言えば「Chase!」の大サビ部分。

 

めちゃくちゃ感動しました。

 

いや本当に、何も言う事無しの完璧なクオリティですよ。シンプルに感動した。徹頭徹尾カッコよく、可愛く、「アイドル」としてまざまざと君臨してた。どうだ、アニメラブライブ!は凄いんだぞ‼︎って自慢したくなるくらい、演出も歌もダンスもCGアニメーションも、ヤバい。嬉しいことにアニメラブライブ!CGアニメーションはこれまでの歴史を経て進化を重ね、その都度多くの深夜アニメオタクに定評を受けてきましたが、遂に、極致に辿り着いた気がしますよね。

 

そしてこのPVの最大の魅力である、轟々と炎が噴出する派手な演出こそ、1話の最大の見所であったのでは。スクスタでダンスPV自体は観てましたが、これこそアニメでしか出来ない迫力ある表現でもありますね。

これは好きなことを全力で追いかけ、求め、広めるという優木せつ菜ちゃんのキャラクターをこれでもかというくらい分かりやすく、派手に、シンプルに描き出した演出ですが、大事なのはそれだけじゃなく、この炎の演出が見えている、せつ菜ちゃんの中の熱い血潮の迸りを受け取っているのは高咲侑ちゃんのみという部分です。

 

 

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ニジガクちゃんのプロジェクトが本格始動してからいつのまにかそれなりに時間は経っていますが、ファンの間で根強く人気のトップの座に立ち続けるせつ菜ちゃんは、その人気の秘訣こそこのステージのように極々シンプルであり王道、「分かりやすい」女の子だからだと思います。

直情に素直で直向きに頑張り、裏表無く明るくはっきりと主張する。かといって一辺倒なだけでなく、料理がちょっとアレだったり、ちょっぴり背が低めだったり、実は普段の学生の様子はモニョモニョだったりする。何はともあれ彼女を渦巻くキャラクターを形容するなら「情熱」、その一言に尽きますし、ならばそんな彼女のイメージカラーがで、ライブの演出で炎が吹き出しもおかしくはないでしょう。

 

しかし、あくまで本編で煮えたぎる溶岩から炎が噴出し、ステージを飛び出した彼女が宙空で侑ちゃんを誘い込むような演出を見たのは侑ちゃんのみなんです。これ、皆さんはどう捉えましたか?

自分はやはり「高咲侑≒あなた」だからかな、と感じました。結論から書きますが、どんなアイドルであれ、ステージの上のパフォーマンスをどう受け取るのはその人自身であるということだからです。そしてそう受け取らざるを得ないばかりに、せつ菜ちゃんのステージ、「Chase!」に綴られるリリックには、「走り出した想いは強くするよ」「なりたい自分を 我慢しないでいいよ」という、抑圧していた、あるいは心のどこかで待ち望んでいた熱い想いを"解放"するという意味が分かりやすく強く唱えられています。せつ菜ちゃん自身が何かを強く追い求め解放する姿を、侑ちゃんは言葉通り、いやそれ以上に、燃え盛るように可視化して捉えた。

 

そう、このまぶしい程に純粋で真っ直ぐなスクールアイドル各々の想いの「色」を、侑ちゃん可視化できる。受け取れる。これが高咲侑という、従来のラブライブ!シリーズでは見られなかった、より正確にはのっぺらぼうにしたままだった「主人公」「傍観者」「ファン」という存在であり、このアニメニジガクの重要なキーです。またこれについては最後で改めて書きますが、自分はこの侑ちゃんの存在の「塩梅の良さ」に、とても「巧い」と思いました。

 

後これはあまり皆さん言及してらっしゃらなかったのですが、この曲のタイトルである「Chase!」に、もう一つ意味が追加された瞬間だったなと思いました。Chase!、つまり追いかける、追跡するという英語(カーチェイス、でおなじみですね)で、最早これは説明するまでもなくせつ菜ちゃん自分の夢を熱く直向きに追いかける思いの丈をたった一言でシンプルに置いたタイトルです。

ですがこの曲、「追いかけてみろ!」という捉え方もできるのでは?それを厳密に英訳するとFollow me!とかCatch me!とかになっちゃいますがそれは置いておいて、彼女はA-RISEμ's同様、過去のアニメラブライブ!シリーズの典型とも言える「主人公への(文字通り)火付け役」を事実上買って出ました。そしてせつ菜ちゃん自身・・・どんな胸の内かは分かりませんが熱い想いが沸沸と湧いていて、スクールアイドルの魅力に取り憑かれた結果、ステージで観客を沸かせる存在になっている。

高咲侑ちゃんという女の子は本来、あのステージの他の観客同様にその場限りのステージで黄色い声を上げ、終われば拍手と共に去る、正に大多数のmobの中の一人で終わる存在だったはず。しかし彼女はその観客とは逸脱した、魅力に取り憑かれた者の一人だった。同じくしてこっそり火がついていたもう一人も、ね。だから溶岩も炎も見えたんだし、「ときめき」が始まった音がした。「Chase!」という曲は、侑ちゃんに対して「一足先に取り憑かれた私に、ファンを背負ってステージを舞う私に、追いついてみろ!」という、ある種自信と誇りが見え隠れする挑戦状めいた意図があったのかもしれません。恐らくはこのニジガクメンバーで一番スクールアイドルを理解しているはずの彼女がステージ上で終始真剣な表情で、最後の決めポーズも雄々しく立ちはだかるような挑戦的な姿なのは、もしかしたらそういう・・・ってね。

まぁ後は優木せつ菜という人そのものが、実は侑ちゃんがスクールアイドルに執心する上での「憧れ」「壁」の、同時に二重の意味を持つ人物になるだろう・・・というのは、キチンと本編でネタバレされてから書きたいと思います。地味にアニメラブライブ!シリーズでは初。っていうかもう大体の人は勘付いてるか知ってるけどね。

 

 

 

 

 

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スクールアイドルの魅力に惹かれ、徹夜してまで色々観まくってた・・・と話すのは、寝不足のまぶたを引きずりながら登校するお二人。

お分かりですね?歩夢ちゃんのモーニングコールもそこそこに猫みたいな大あくびをかまし

侑ちゃんのシーンのすぐ後に、さりげなく歩夢ちゃんも可愛らしいあくびをしています。あっ・・・(察し)全然違うパーソナリティを持ちながら、芯の部分は似通ってるのが彼女らが仲良しの所以でしょうね。

というかアニメラブライブ!シリーズを経ていくごとに徹夜のハードルが低くなってる問題。いや女の子なんか特に徹夜はマジですぐにお肌に出るよ。その次髪に。その次内臓系に。お化粧の乗りがマジで・・・いやまぁいいや。μ'sなんかは割とあんまり夜更かししてなかった気がするんだけどAqoursでとことん睡眠を軽視しちゃいましたね(夜中にブログ書きながら)。

まぁでも気持ちは分かるのよ。多分オタクのみんななら全員分かるはず。何か大好きなものにハマった時って、「うおお何だこれ!すげえ!」って、もう時間なんか忘れてとにかくドキドキ、ワクワクしちゃうじゃないですか。もう寝なきゃいけないのに、〇〇しなきゃなのに〜、って。

そういう時の初めの好奇心をアニメラブライブ!シリーズの主人公は絶対に忘れない。それが良いんですよ。平凡でちょっと子どもっぽくて俗っぽいけど、でも人間で一番貴い感情の根源であり、力強い衝動です。

 

 

 

 

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放課後を待ち望んでいた侑ちゃんは早速歩夢ちゃんを引き連れて虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を好奇心一心で捜索開始。

自由な校風と専攻の多さ、そして何より大都心東京お台場の高校とあって虹ヶ咲学園は超マンモス校、それ故夥しい数の部活や同好会から部室を探すだけでも一苦労。

 

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んおお・・・何と言うか、んおお・・・

 

いやまぁアニメだし、真姫ちゃんとかルビィちゃんもまあまあ奇抜寄りの髪色はしてたけど、結構思い切ったなぁ。キャラデザが大幅にデザイン変更されて顔の描き方がかなり薄味のラインになった分、アニメニジガクは従来のラブライブ!シリーズ通りに置いた瞳や髪の色がかなり目立つ。残した要素で際立たせるとはこれいかに。初見さんからしたらそのうち白髪のキャラが出てもおかしくないと思いそう。

 

愛さんはほぼほぼイメージ通りの(微妙に時代遅れ感ある)ギャルっぽさはあるし軽快なノリの良さが話し方に出てて満足だけど、璃奈ちゃんはちょっと吃音症みたいなコミュ障キャラっぽい登場は何かモヤッとする・・・しない?(当ブログは吃音症患者を貶める意図は一切ございません)

まぁ本来の彼女のパーソナリティでもある「感情・表情が上手く顔に出せない」部分を忘れてなかった(終始真顔)から良かったものの、コミュ力自体は普通でいいのに、とは思いました。これ初見さんどういう風に捉えただろう。無口真顔キャラとかかな。

 

 

 

 

 

 

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助けもあって無事部室を見つけたものの、そこに居合わせた中川 菜々生徒会長に冷たい事実を突きつけられます。何とは言いませんが良い演じ分けですね。でも全校生徒の名前記憶は盛ったよね。(ほんとは普通科同学年くらいでしょ)

 

これまでのアニメラブライブ!シリーズとは違い、冷たい論旨で生徒を退けるような、理不尽な権力の権化のような冷たい生徒会長の対立像はあまり見えません。理知的な風貌はあれど柔和に微笑み、同好会についても淡々と事実を告げるだけで"圧"をかけるわけでもなく。

まぁ絵里ちゃんダイヤちゃんアニメラブライブ!の様式美を演じていたといえばそれまでですが、それを踏まえてでも侑ちゃん歩夢ちゃん敵意を向けられる行為をされなかったのは新鮮ですね・・・と言いたいところですが、それはこの3人のシーンのみでそのすぐ後にバチバチに遺恨を残していらっしゃる方ではあるんですよね(しずくかすみエマ彼方談)。

かすみちゃんがコミカルに敵視してはいるものの、主人公に生徒会長が悪印象で通っていないのは斬新っちゃ斬新。実際やっていることは生徒会長の権限フル活用でライブ後翌日に同好会休止廃部というスピード独裁をやってのけてるかなり理不尽メガネっ娘なんですが、その辺の強引さと理不尽さ溢れるDirty Deeds Done Dirt Cheep生徒会なのは歴代アニメラブライブ!っぽいところ。

 

 

 

さて、ここからはちょっと真面目に。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「夢を追いかける」ことについて、侑ちゃんは説きます。彼女の言うことは今まで穂乃果ちゃん千歌ちゃんがスクールアイドルを始める際に感じてきたことそのもので、真っ当です。自分の中の可能性に気づいて、とりあえず何か動きたい。心の中にある燻ったエネルギーは、正に彼女自身が言った「ときめき」。

ですが何か自発的に動き出した分だけ現実や苦境も見えて立ちはだかる、それもまたこの世のシンプルで悲しい仕組みです。正に冷や水を浴びせられたような衝撃は、誰しも少しは重く苦く体験したことがあると思います。自分の力量の少なさ、現実の非情さ、誰かの何かが足枷になっている。色んな要因があるでしょう。

 

 

「ときめき」ってそもそも何でしょう。まーたキーワード出して執着し始めたよ、とは思いましたが、侑ちゃんの妙な気持ちの区切りの早さに、固執した部分はあまり感じられなくてよかったですけど。

 

「輝く」ことに執心したスクールアイドルがかつていたように、アニメニジガクは「ときめく」という言葉を侑ちゃんの周りに付いて離れません。彼女が心がパァッと華やぐ気持ちは描写で見てとれましたが、その割には廃部のお告げを聞いた時に引っ込みが早い。かといって自分がスクールアイドルになる意志も特に見て取れない。

 

高咲侑にとって、ときめきとは何なのか。

それ即ち、アニメニジガクは、何をもってして「スクールアイドル」をいかに定義するのか。

 

そこに、彼女と同じくしてせつ菜ちゃんのステージを観ていたもう一人のときめきが現れるのです。

 

 

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コッペパンを半分千切って食べ合いっこしたり、一緒にショッピングしたり、「一緒に何かを共有する、感情を半分こする」行為を最初から最後まで、何の違和感もなく、あるいは何の遠慮もなく行っていた歩夢ちゃん。しかしステージをきっかけに、侑ちゃんが発露する「熱」と対照的に、どこかモジモジと内向的に感情を隠しながら付き合う彼女にも、既に「兆し」はあったんですよね。それはステージ以前の、お台場のショッピングモールのウィンドウに展示された、ピンクでフリフリのスカートを見た彼女。子どもっぽい服は卒業、と尤もらしい言い訳で侑ちゃんのからかいを躱している一場面ともとれますが、実は侑ちゃんのそれは本心で、歩夢ちゃんのそれは建前なのが面白かったです。(というか朝に歩夢ちゃんの部屋が映る時点で半分バレてる)。

 

 

 

何もかもを半分こして、一緒の時間を共有していた大好きな友達とせっかく見つけたものが、熱い感情が、ほんの僅かな短い時間で、誰のどこにも受け止められなくなってしまう。

そうなる前に、自分は何をすべきか。何かやり残してないか。誰に、何を、どう、何故伝えればいいのか。

 

 

 

 

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本当は多分歩夢ちゃん自身も、侑ちゃんが言ったように「まだ夢なんて無い」んだと思います。高校生なんてそんなもんですよ。明確に目標があってそれに向かって努力している人なんて本来希少種なはずです。

だけど、好きなものが無いわけではないはず。自分の胸の内にある、ほんの些細な色好み。それを大切な人に伝えるだけで、その人にとっての侑(たすく)になるかもしれない。

 

彼女も「スクールアイドルって本当にすごい。私もこんな風になれたら」と発言していますが、その理由が「ほんとはピンクの服とか好きだし」という、あまりにも乙女チックで可愛らしいこぢんまりとしたものになってるのが逆にリアルなんだと思います。

 

今までアニメラブライブ!は、目的意識があらゆる意味で巨大にし過ぎてオーバーフローしてしまう悪い面がありました。廃校阻止だのμ'sだのとデカい目標とそれを掲げる人物像が見合ってない部分がアニメサンシャイン‼︎で裏目に出て、執着する様が少し不格好に見えるシーンもありました。

それを踏まえてアニメニジガクが織りなす「何の為の、ラブライブか」は非常に単純で、かつ目下のターゲットは廃校の心配の無い巨大高校の夥しいクラブの中のいち同好会、なわけですよね。どうですか?侑ちゃんの意志、歩夢ちゃんの発露が地に足付いて、すっぽりと収まってる感触がありませんか?

 

 

別に夢を大きく見るのが悪いことだとは言いません。だけど「スクールアイドル」の「スクール」の部分を語る上で、夢と、夢を追いかける者同士の縮尺をあべこべにしてしまうと、必ずどこかズレが見えて飲み込みに時間がかかってしまう。これは今までアニメラブライブ!を論考してきて気付いた経験があるからこそ言えることだと思います。

 

話が逸れました。

 

 

 

 

 

 

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自分も、本当は大好きだった。胸の中でワクワクして、キラキラして、ときめいてた。

その感情の引き出し方だけが少し苦手というか、侑ちゃんとは違うところだった歩夢ちゃんは、スルスルと発露した後、自ら階段上のステージへ向かいます。彼女は「スクールアイドルになりたい」と明確に思って歌うわけではありません。今ここで自分の気持ちを歌にして伝えたら、そしたらきっと、自分と自分の大切な人の何かが変わるかもしれない。そう思っただけだと思います。

 

そこに「スクールアイドル」という存在があっただけ。それだけなはずなのに、夜更かししちゃう。自分でも自分の中のときめきがどれ程のスケールなのか分かっていない。だから、侑ちゃんに連れ回された後で、一足遅れて彼女は「好き」という。侑ちゃんが唯一自分の口から言わなかった一言を、等身大で、たったシンプルな一言で、声を大にして。「止まらなくなっちゃいそうで」口にするのが怖かった、というちょっぴり臆病な上原歩は、今夢の一歩を歩み出す。

 

歩夢ちゃんにとって何故自分に侑ちゃんが必要なのか、自分の夢を追う上で高咲侑はどれ程大きいものなのかが未だ明らかになっていませんが、少なくとも彼女の開花宣言は、侑ちゃんのみが観客の、夜のステージでお披露目されました。これ、多くのファンが気付いてなくてシメシメと思ってたんですが地味に初なんですよ、アニメラブライブ!第1話の突然始まるミュージカル風演出PVなの。季節描写も少なく、晴れ晴れとした空の下で行われる「第1話ミュージカル」の歴史と伝説を、斬新にも塗り替えてきやがりました。後はまぁ、第1話でCGアニメーションPVが2曲(内1曲は既存だけど)もある構成というのも初ですね。ぶっちゃけこればっかりはアニメーター初めアニメ制作スタッフ各位が心配です。来年放送とばかり思ってたし、余計に。

 

 

 

 

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曲名は「Dream with You」「You」は当然ダブルミーニングとなってる訳ですが、いやまぁこれは・・・紛うことなき大正義正ヒロインですね。可愛い、というか可愛らしい。キャストの大西さん、本編で演技もかなり上達したなぁと思ってましたが歌唱力も断然伸びてましたね。

憧れだったピンクのワンピーススカートに身を包み、彼女の周りに描き出されるワンダーランドの光景。歩夢ちゃんのイメージに今まで童話のイメージは無かった分、良い意味で裏切られましたね。PVもイメージカットがふんだんに取り込まれていて、これはEDも感じたんですがリアルアイドル・他2次元アイドルの曲調やPV演出を上手く取り込んでるなぁと感嘆しました。

個人的にグッときたのは最後の手を組みながらハートを描くフリ。ありそうで無かった振り付けなのに正統派アイドルの極めみたいなフリですやん。よくやった。

 

多くのファンは「これソロ曲メンバー全員分やるんか⁉︎」と心待ちにしているでしょうが、まぁそれはそれで虹ヶ咲のコンセプトでもある「全員仲間で、ライバル」に適った構成だとは思いますが自分は決して贅沢は言いませんよ、先ほども書きましたがアニメ制作スタッフはちゃんと寝て、どうぞ。

 

 

 

 

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せつ菜ちゃんの時と同様、歩夢ちゃんが童話の中のお姫様として踊る光景は、実際には侑ちゃんだけが観ているビジョンです。ピンクのスカートなんて着てないし、本当は一曲歌い上げてないかもしれない。

今はまだ、同じパスケースの色違いをシェアすることしかできない。だけどそれが彼女なりの「ときめき」を追いかける方法だから。一歩ずつ歩む自分をーーー想いを文字で、歌で綴る自分を、ラインマーカーのように隣で見ていてほしい。色もやり方も違っても、想いは同じだと信じて。

歩夢ちゃんが差し出す「忠(まごころ)」に、侑ちゃんが包み込む「掌(たなごころ)」には、今まで生まれなかった深い絆が生まれようとしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(画像は関係ありません)

さて、10000字を超えてるのでまとめに入りたいと思いますが・・・その前に一つ、いや二つだけ。

 

まず一つ目。「アニメラブライブ!を初見の方」も「アニメラブライブ!は観ててもニジガクはアニメが新規の方」も、その他多くのファンの方々が既に共感しているかと思いますが、

今回のアニメニジガク、「アニメラブライブ!っぽさ」をことごとく削ぎ落としてるんですよね。キャラデザや作画は随分と薄味のものに変わり、地味にラブライブ!のタイトル特有のフォントも変わり(馴染み深いものだけに割とショックでした)、内容も廃校要素がいち同好会の廃部というちっぽけな規模に留まりました。展開のシナリオは洗練こそしたものの、日常感のあるスタートとどこか勢いを敢えて削いだかのような夜のライブ、そして何より、主人公という明確に違う存在が最初から介入しています。

自分は過去の名残で深夜アニメリアルタイム実況オタクもTwitterでフォローしていますが、概ね「何かアニメラブライブ!っぽくないなぁ別アニメみたいだ」と呟いていました。勿論第1話のミュージカル要素やCGアニメーションPVなど、要素要素でアニメラブライブ!らしさを感じるところはあるものの、何だかあまりに多く削ぎ落としすぎたんじゃないかちょっぴり寂しくなりました。

 

別に異議を唱えるわけじゃないですよ。新しいことにどんどん挑戦していくラブライブ!の姿勢が見えるしそれはいちファンとして高く買います。だけどまたいちファンとして、以前の伝統をもう少し目に見える形で残しててほしいとも思ってしまいました。本編でμ'sやAqoursの名が一度も出てこなかったのも地味に大きいのかもしれません。

Aqours高海 千歌という女の子の特性上μ'sをある程度踏襲しなければいけない存在であった為、「アニメラブライブ!あるある」は割と分かりやすい形で残ってはいたんですよ。早い話がハンコ絵とかね。けど今回のアニメニジガクは、外部の色んなデザインや潮流を取り込みすぎたのか、タイトルこそラブライブ!ではあるもののアニメラブライブ!ブランドらしさが微妙に足りない気がします。先程も書いたように革新は確かに時代の波に乗る上で重要だとは思いますが、こう・・・伝統もまた、伝統としてそれなりに長い年月に揉まれながらも守られる、築かれる理由があってのことだとも思うんです。

こういうこと書くと懐古厨だ何だーって言われそうですけどね。でも、自分は手癖や手垢のついた作品を観てもあまりマンネリを感じない人間なので、残念ながらこの点は微小ながらマイナスポイントとさせて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

そして2つ目。まぁこっちが大事ですかね。

 

これもまた多くのラブライブ!ファンが懸念している事項だとは思いますが、このアニメニジガクには「あなた≒高咲侑」という存在が登場します。そしてその高咲侑というアニメラブライブ!初となる特異点は、本編作中でどう落とし込まれるか、引き出されるか。

結論から言えば自分はこの侑ちゃんというキャラクターの描き方、かなり丁寧に描かれてて巧いと好評は付けておきます。リアルな女子高生像を佇ませて歩夢ちゃんや他メンバーと自然に絡みつつも、彼女が吐き出すスクールアイドルに対しての熱意は「僕ら」側の熱意そのものを持っている。

 

 

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歩夢ちゃんがステージを披露した際、あるいはステージ前の独白の際、侑ちゃんはほとんど言葉を発しませんでした。歩夢ちゃんとスクールアイドルにおいてもし対等であるならば彼女と同じ丈の想いをぶつけていたでしょう。でもそうしなかったのは、せつ菜ちゃんのことを「ちゃん」か「さん」で彼女らが呼び分けするように、既にスクールアイドルに対しての互いの立ち位置が変わっているのです。同じステージを観た仲なのに、面白い違いですよね。だけどこの違いこそが高咲侑がどういう人物なのかを如実に表しています。

 

では、「あなた」という、ラブライブ!において本来不変で普遍だった存在は高咲侑から消えてしまうのか?

 

そもそも、「あなた≒高咲侑」という関係が明確に紐付けられた原因はこのアニメニジガクがスクスタのストーリーのパラレルワールドなんですよね。そのスクスタの中の「あなた」という存在はまぁ何というか、ご都合主義がかなり強まった存在と形容するべき人間になってしまっています。ネタバレはしませんが、高咲侑というどこにでもいる女子高生のようなビジョンとは似ても似つかない一面と存在感を感じる場面は確かにあります。自分はそこに妙な違和感を感じて「スクスタ出不精」になってしまい(それだけが原因でもないけど)、とてもとてもリリース直後にインストールしたとは言えないような所謂非アクティブユーザー気味になっております。お恥ずかしい。

 

 

話を戻しますと、彼女は何をもってしてスクールアイドルに「なる」側ではなく「応援する」側に立つレーゾンデートルを描くのか、に関してはすごく、良くも悪くも熱視線を送っています。「あなた」というこちら側を意識するような存在は消えてしまい、物語の主人公高咲侑として同好会を彩るのか。だとすれば、アニメニジガクというものは何をもってしてμ'sAqoursと違うのか。

 

 

歩夢ちゃんにとって、侑ちゃんは最も信頼できる大の仲良しのスクールアイドルマネージャーを全うし始めました。第1話だけを取ってみればとても美しい関係だとは思いますが、虹ヶ咲はあくまで全員仲間で全員ライバルがコンセプト。このまま侑ちゃんが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会で一番近しいファン1号であろうとするならば、他の(後に加入するであろう)メンバーには他のメンバーなりのアプローチや付き合い方、応援のし方が必要なはずです。

めちゃくちゃ極端に言えば、個別ルートを同時進行するギャルゲーマーとなる必要も、もしかしたら出てくるんですね。果たしてニジガクのアニメはオムニバス形式なのか、共通ルートのままぼんやりとエンディングを迎えるのか・・・自分はとても気になります。

そういう意味ではアニメニジガクに大きく期待を寄せる1話となりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

★まとめ★

 

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「いやこれレビュー☆スタアライトやん!!!!」

 

EDイラスト観て秒で気付きました。ミュージカル要素は確かに残ってるし、ぐぬぬ・・・ほんと良いとこ取りしてんなニジガク!

 

 

 

 

 

 

 

という訳でアニメニジガク第1話でした。今これ徹夜して書いてる(実話)んですが久し振りにブログ書いて・・・やっぱり疲れますね。でもそれ以上に、思いをつらつらと文にしたためて発信するの楽しい。

 

 

 

アニメニジガク第1話、

 

 

総括としては95点です。

 

 

 

歴代のアニメラブライブ!シリーズで当たり前とされてきた伝統と様式美のあれやこれやをかなり大改造しつつも、スクールアイドルという存在が、何の変哲もない日常を生きる普通の女子高生を非日常の夢のステージに招待し得る、という可能性、根元の部分をきっちりと分かりやすく非常にシンプルに描いていて、それでいてスクールアイドルを一番近くで応援する存在を可視化するという部分の落とし込みはかなり丁寧に慎重に練られていました。

書いてて気付いたんですが、実は「第1話の主人公(的存在)が生でスクールアイドルのライブを観て目覚める」のも初なんですよね。穂乃果ちゃん千歌ちゃんもUTXの大型ビジョン越しなのが地味にちょっとミーハーっぽいのが今になっていじらしく感じますよね。

 

 

見所はやはり侑ちゃん視点で観るせつ菜ちゃんや歩夢ちゃんの圧巻演出ライブでしょう。せつ菜ちゃんのそれはもう「情熱という火力」の一言に尽きる迫力、それに負けず劣らず歩夢ちゃんが独創的に描き出すアリス調の可愛らしさ満点、乙女チックなワンダーランドに仕上がっててアニメ制作スタッフの熱意をとにかく感じました。そういえば2人は派生ユニットとしてはAZUNAで同士なんですよね。アニメで鉢合わせしたらこうも演出が変わる・・・というのも、虹ヶ咲のコンセプトをファンに印象付ける効果があったのかもしれません。

 

初見としての視点で観ても、勢いとクオリティが両立するかなりの出来栄えだったと思います。予想以上に巧くて、月並みですが感動しました。

 

 

ただ個人的に、あまりに多くの既存要素を革新と称して改築しすぎたために、元のアニメラブライブ!としての伝統工芸っぽさが作画・キャラデザを筆頭に抜け落ちてしまった寂しさは、やはり感じました。最後にミュージカル演出はあって結果オーライ・・・としたいですが、残念ながらそこは-5ポイントとします。

そして今後の注目ポイントとして、前述した通りやはり高咲侑の正体ですね。ぶっちゃけ"あなた"像はいつの間にやら取っ払われて高咲侑としてストーリーを描かれるのが手っ取り早いし分かりやすいとは思いますが、どこまでアクティブになるのか、アクティブになりすぎた結果侑ちゃんもステージで歌い踊る地獄の展開が待っているのか、注目して(あまり期待はせずに)毎週土曜日に正座待機させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分はもう、他の多くのファンの方々のような、「オールメディア展開するラブライブ!にオールマイティに追っかけていく」ようなラブライブ!ファンではありません。

ロクにお金を費やさず、

ただただアニメラブライブ!にだけ固執して、

凝り固まった私見・偏見をこうしてTwitterやブログで書き殴って、

自分の中の大切な大切なスクールアイドル達の偶像に裏切られまいと必死になって日々を生きる、

自尊心を肥やすだけの、あまりに惨めな存在だと思います。

 

だけど、自分は本当にそれだけでかれこれ8年間も生き延びられてる事実を軽んじて見たくもありません。アニメラブライブ!に出てくる全てのキャラクターを、まるで本当に生きてる女の子を扱うように優しく汲み取って、慈しみを以て慮る。そうすることで明日の自分の生きる糧になるのであれば、最上の幸せだといつでも、いつまでも想い続けています。

 

 

本当に生きてる女の子だと思うのなら、アニメの中で知り合うほんの僅かな時間で人を決めつける行為は本来傲慢なのではないか、という罪悪感を感じながら、筆を置きます。

 

ごめんね。でも、大好き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クソきめえな。

 

 

 

 

 

 

 

 

いとふゆ      (14770文字)

 

written by Sunny Road